デンタルインプラントの衝撃

デンタルインプラントの衝撃

人類の夢をのせて

現在の治療技術を踏み越えてすすめ!

このように現代のインプラントはブローネンマルク医師とオッセオインテグレーション現象抜きには語れない。それは、オッセオインテグレーション現象発見の華々しさだけではなく、勤勉な基礎研究の積み重ねの上に花開いた底力ある大輪の花なのだ。

しかし、ここで歴史を止めてはならない。オッセオインテグレーション現象はこれまで不可能だったことの少なくとも2つを可能にしている。一つは安定した人工歯根の実現だ。歯槽骨に金属を差し込んでもなかなか頑丈に結合しない。純チタンと骨がこの現象を起こすからこそ、人工歯根はガッチリと安定する。もう一つは人工歯根を差し込まれた歯槽骨の強度維持だ。通常は異物の埋入で細く弱くなるところが、この現象により異物もろとも一体化してしまうので結果的に痩せたことにならない。実に合理的で実に素晴らしい。

しかし反面、このオッセオインテグレーション現象によりガッチリと歯槽骨に固定された歯根は天然の歯根の様相とは逆に異なる。天然の歯根は歯根と歯槽骨の間に神経膜を持ち、もう少し柔軟な接合の仕方をしているのだ。

ならば、デンタルインプラント技術が人類の夢をのせてさらに半歩進むときには、ブローネンマルク医師のこの華々しくも堅実な研究を捨て去る必要があるのかもしれない。

ああ、デンタルインプラントの歴史は熱いですね。